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2020.05.19

アフターコロナに向けた映像活用

変化していくプロモーション

世界中で爆発的猛威を振るう新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)
コロナの影響で、緊急事態宣言が発令されたことによりWeb会議・ウェビナーといった3密を避ける動きの一つとして動画活用が脚光をあびています。ご存知の方も多いことと思いますが、その陰で映像制作に大きな変化をもたらすサービスが開始されています。

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5G時代で変わるプロモーション

2020年3月25日、ついに5Gサービスが開始されました。高速大容量・低遅延・高信頼および多数同時接続という特性を持つ5Gが各種IoTから収集したビッグデータを産業ごとにAI(人工知能)で解析し、それぞれの分野で新たな価値を生み出していくことになります。5Gは4Gと比較して通信速度は20倍、遅延は10分の1、同時接続台数は10倍の進化が見込まれ、さまざまなサービスやビジネスでの活用が期待されています。

近年、動画市場が急激な成長を迎えているのも、5Gが背景のひとつです。ここ数年で電車や駅、街中では動画広告(デジタルサイネージ)が当たり前に見受けられるようになりました。デジタルサイネージを使ったプロモーションにおいては、AR技術を駆使したものが増え、市民権を得ています。弊社でもデジタルサイネージ動画の制作依頼は多く、視聴者に対してより理解の深まる動画体験ができるサービスが増えてきました。

昨今のコロナの流行と重なり、配信型の動画の視聴数は爆発的に伸びています。生活にITが浸透し、今やなくてはならないものとなっています。ユーザーと動画の距離がより密接となり、動画でできることが増えている環境下で、今までとは違う切り口でプロモーションを行う発想が必要だと感じています。

コロナ禍で変わらざるを得ないイベントプロモーション

イベントプロモーションの分野においては、特に事態は厳しく、早急な対応が求められています。弊社では、イベント・展示会にて魅力的な空間づくりをお手伝いしているのですが、その展示会産業がまさに大打撃を受けています。

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日本展示会協会が2020年4月7日に「展示会業界はトリプルパンチの大打撃。死活問題に直面」というプレスリリースを発表しました。

「東京五輪」、「コロナ問題」「東京五輪延期」というトリプルパンチを受け、展示会事業そのものが存亡の危機に立たされていると表明しており、この記事によると最長32ヵ月間使用できない場合、13万社以上の企業が影響を受け、約4兆円の売上げが失われるとしています。

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弊社でも、複数の展示会案件がなくなりました。いまだ見通しがつかない状態のため、協力会社である施工会社では、切実に存続の危機をむかえています。毎年出展されているクライアントの中には、この機会に今後の出展自体を見直すという声も聞かれました。

コロナの流行が収まったとしても、今まで通りのプロモーション活動とは違ったものになると予想されます。5Gというプロモーションにおける環境変化に重なり、コロナはインターネットの利便性を実感させる大きな機会にもなったからです。これまでのプロモーション方法も大切にしながら、新たな手法を取り入れる必要性を感じています。

今、企業ができるプロモーション活動

このように、混乱した社会状況下においてもプロモーションにおける技術革新は進み、ユーザーの求める水準は常に変化し続け、その対応を企業は求められ続けていきます。このコロナ禍で「プロモーションにおける環境の変化にいち早く対応し、新しい価値を生み出すこと」がアフターコロナを明るく迎えられるポイントではないかと考えています。

しかし現在の状況下において、従来の映像制作手法だけでは、新規映像の制作に高いハードルが存在していることも事実です。

映像制作 ―これまでとこれからのカタチ―

新たな作品作りが難しい状況のため、各テレビ局が総集編や再放送などこれまでの作品を活かした番組を放送しています。それはこれまでの映像制作のワークフローでは多くの人が関わり、3密によりコロナ感染の危険性を伴うからです。

しかしながら、次のように工夫することによって、全ての工程で人を介す従来の制作方法も変えていくことが可能です。

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ナレーション収録の立ち合いをライブ配信とチャットを使い立ち合いを不要にした実例をご紹介します。

ナレーションは録り直しが難しいことから、通常立ち合いで行います。その際、制作会社・クライアント企業等多くのメンバーが一堂に会し、一定時間同じ空間で過ごすことになります。緊急事態宣言の最中、3密の状態は避ける必要がありました。
―しかし、ナレーション録りをしてその場でクライアントにご確認いただきたい― そこでMAスタジオの収録を限定的な形でライブ配信し、指示やチェック等のご意見はチャット機能を活用することにしたのです。音声の収録に関しては高いクオリティも求められますので、ライブ配信では、実際その場で耳にするよりもBGMの音量とナレーションの音量との兼ね合いや細かな発音や抑揚の部分が伝わりづらい面も生じてしまうのは事実ですが、密なコミュニケーションを行うことによってクリアできました。

多様化する手法

コロナの影響は活動自粛には留まらず、これまでの方法や考え方の捉え直しの機会になっていることは明白です。アフターコロナでは、そういった意識改革と技術革新に伴い、人の集合そのものにも変化がもたらされ、通信・動画の活用は新たな局面を迎えることになります。

  • 研修・教育   ― 集合型から配信型に
            ― 説明用資料が紙から動画(デジタル)に
  • 株主総会    ― ハイブリッド型オンライン株主総会に
  • イベント展示会 ― 映像力がものをいうオンライン型イベントの並行開催へ

直接人に会う、触れ合う大切さもありますが、これまで以上に多面的な映像の活用が求められるのは必然です。そして、この活用方法は活動自粛を求められる今こそ、考えるべき時であると感じています。

最後に

緊急事態宣言後、接見や外出に対し制限がかかることで、営業・広報活動・仕事自体を取りやめることが多くなりました。弊社にもその影響は及んでいることは確かです。

コロナ禍で活動を自粛しても考えることはやめない、次の一手を打つ

それを念頭に弊社でもテレワークを導入したり、おまかせ動画配信サービスといった新たなサービスを打ち出したりしています。STAY HOMEはストレスやフラストレーションが溜まりがちです。その発散の一つとして、アフターコロナへの期待感があります。アフターコロナでの活動意欲を刺激するプロモーションは効果的だと言えます。今を乗り切るため、そしてアフターコロナのための映像を皆さんと一緒に作っていきたいと思います。

投稿者:佐田